培養土に関して

植物を丈夫で元気に育てるために必要なのが培養土の選択。いろいろな種類があるので迷われると思います。下記にまとめましたので参考にしてください。

もちろん「サボテン多肉培養土」を使用するのが手っ取り早い選択ですが、植物の性質や状態によりブレンドするのもいいです。配合に関してはガイド本などに掲載されているので、参考にしてみてください。

培養土の種類

■赤玉土
関東平野の火山灰土をふるいにかけることで、粒の大きさにバリエーションがあり、使用目的で選びやすいのが特徴。鹿沼土と同じ関東ローム層で採取され、褐色をした弱酸性の土。ほぼ全ての植物に用いる事ができる。根の成長に不可欠な通気性や保水性、保肥性を兼ね備えており土が固まりにくい。

有機物を含まない弱酸性の土のため、無菌でカビが生えにくい。清潔な用土として虫や害虫が寄り付かないのも植物を育てやすいポイント。1~2mmの細粒(画像左)、3~10mmの小粒や中粒サイズ(画像中、右)、大きいものは12~20mmの大粒サイズまでラインナップされている。ふるいにかけた後の細粒は種まき用として使いやすい。小粒~中粒は化粧として使うか、サボテンの土とブレンドして使う。メーカーによりサイズはまちまちなので、ふるいにかけて選別するのが一番いい。

■鹿沼土
農業や園芸から幅広い用途で使用されている栃木県鹿沼市産出の用土。丸みを帯びた形状で通気性がとても良く、水はけも良いのが特徴。特に乾燥を好む多肉植物に適した土となっている。

鹿沼土の性質は酸性なので、大量に使ってしまうと生育不良を起こす恐れも。酸度の高い土を好む植物には鹿沼土を使う。赤玉土と混ぜるか、表面に少量使うのが望ましい。水分をしっかり含んでいると土の色が黄色く変化するため、水分量の目安になりやすいメリットもある。

■軽石
別名パミス。溶岩(蛇紋岩、安山岩)が急に冷えることで、ガスを吹き出して固まったもの。空孔が無数に空いているため、排水性が非常に高く根部分の保水バランスを整えることができる。

通気性と保水性の良さから、一般の園芸では鉢底に敷く石としても使用され水はけをよくするのが特徴。化粧砂としても見た目が可愛くインテリア性もアップする。

■日向土
ボラ土とも言われる軽石の一種。水はけと通気性がよく、軽石や砂利に近い性質を持っている。鹿沼土よりも硬くて、軽石よりも柔らかい性質がある。水に浮く軽石と違って内部まで水が通過できる性質により、水に入れると沈む。

酸性に傾く鹿沼土と違い、pHは中性。

■富士砂
火山灰の一種の用土で、静岡県(富士山周辺)で多く産出されることから富士砂という名前がついている。

山野草の栽培や黒い色をしていることから表土の化粧砂として使用される。

サボテン、多肉植物用の化粧砂として表面に敷くと高級感が増す。

■バーミキュライト
農業や園芸に使われる土壌改良用の土。焼成したものは軽く、耐火性があり、吸音・断熱用の充填材、セメントモルタルの骨材などの建材にも使われる。名前は、原料である蛭石(ひるいし、正式な和名は苦土蛭石(くどひるいし)の英語名であるvermiculiteに由来する。

多孔質で非常に軽く、保水性・通気性・保肥性がある。pHもほぼ中性である(アルカリ性のものもある)。ピートモスや赤玉土などと混ぜて使用する。ほぼ無菌なので、ガーデニングにおける挿し木用土、種蒔き用土として使われる。

■ピートモス
ミズゴケ類などの蘚苔類、ヨシ、スゲ、ヌマガヤ、ヤナギなどの植物が堆積し、腐植化した泥炭(でいたん)を脱水、粉砕、選別したもの。

農業、園芸用土、もしくは土壌改良材として用いられる。

■パーライト
火山岩として産出されるパーライト原石や珪藻土など高温で熱処理してできる人工発泡体。鉢の中の通気性をよくする。

■ゼオライト
沸石とも呼ばれる天然鉱物のひとつで、細かな穴が無数にあいた多孔質な鉱石。園芸では根腐れ防止材やハイドロカルチャーとして使える。

■籾殻くん炭
籾殻とは、精米のときにとれる米の外側についた皮のこと。この籾殻を400度以下の低温でいぶし、炭化させたものが籾殻くん炭となる。天然の土壌改良資材としてガーデニングや農業の現場で活用される。雨によって徐々に成分が溶け出し、穏やかに作用することが特徴。

籾殻くん炭を土に混ぜて使うことにより、根張りが良くなり根腐れもしにくくなる。また土を健康な状態に保ち、良い微生物が繁殖しやすくなる。炭の成分のため、脱臭炭のように、においを吸着する作用もある。腐葉土や堆肥と一緒に使うと、いやなにおいを消してくれる。入れすぎるとアルカリ性に寄りすぎるため注意が必要。

効果を最大限に発揮できるのは「乾燥地の酸性土壌で養分レベルが低く、粘土質の痩せた土か、保水性の低い砂土」と言われており、多肉植物の土にはピッタリの性質。

■腐葉土
赤玉土と混ぜたり、軽石や鹿沼土の下に敷く用土としておすすめなのが腐葉土。腐葉土とは枯れた広葉樹が虫や微生物によって土のように細かく分解された土のこと。堆肥として赤玉土と混ぜることで、性質を補う働きがある。

腐葉土自体に肥料のような性質はないが、基本用土と混ぜることで土の中の微生物が増え、栄養を補給することが可能になる。質感はフカフカしており、赤玉土と混ぜることでサボテン向きの用土になる。

■草花用培養土
通気性と保水性があり、赤玉土や赤土、鹿沼土などをベースに堆肥や腐葉土などの改良用土を配合。商品によって配合はさまざま。赤玉土と混ぜることでサボテン向きの用土になる。

■サボテン多肉培養土
通気性と排水性があり、赤玉土、鹿沼土、バーク堆肥、木炭、パーライト、軽石、肥料分などがバランスよく配合されている。赤玉土を混ぜると水はけ、水持ちがよくなる。

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